ブラック企業という言葉が社会を衰退させる

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騒がれているワタミの問題やすき屋の人員不足の原因なんかにはこの記事ではふれない。それらの企業が本当にブラックなのかどうかは働いていないのでわからないし特に興味もない。ただ少し思うのは、精神論になってしまい申し訳ないのだが労働者の心は弱体化しているにも関わらず、社会的な発言力は増し過ぎてきているように思う。せっかく社会が景気快復に向けて労働力を求めているにもかかわらず、その担い手がおらず景気回復経済成長の足かせになっているように感じている。それはただ単純にブラック企業と呼ばれる会社が悪いだけではないと私は思っている。

ブラック企業の定義

ブラック企業またはブラック会社とは、広義としては暴力団などの反社会的団体との繋がりを持つなど違法行為を常態化させた会社を指し、狭義には新興産業において若者を大量に採用し、過重労働・違法労働によって使い潰し、次々と離職に追い込む成長大企業を指す。ブラック企業問題の被害の対象は主に正社員である。将来設計が立たない賃金で私生活が崩壊するような長時間労働を強い、なおかつ若者を「使い捨て」るところに「ブラック」といわれる所以がある。
ブラック企業は突如として現れたのではなく、日本型雇用が変容する過程で台頭してきた。従来の日本型雇用においては、単身赴任や長時間労働にみられる企業の強大な指揮命令が労働者に課される一方で、年功賃金や長期雇用、企業福祉が保障されてきた。しかし、ブラック企業では見かえりとしての長期雇用保障や手厚い企業福祉がないにもかかわらず指揮命令の強さが残っており、それによって若者の使いつぶすような働かせ方が可能となっている。企業側が指揮命令をする際になんのルールも課されない状態、すなわち「労使関係の喪失状態」にあることが問題なのである。

Wikipediaより抜粋

これによると反社会的な企業、もしくは労働法を無視した労使関係が崩壊した会社がブラック企業と定義されているようだ。しかし「現代では反社会的な企業よりも、労働法を無視したり、法の網を悪用して従業員に長時間労働を強制する企業を主に指す。」と書いてある。じゃあ中小企業で法の網を悪用しているつもりも無いが残業代を出す程余裕も無く、でも従業員にも働いてもらわなくては会社が回らない、強制しているつもりは無いがお願いをし、不満はありながらもしょうがないなと働いてくれている従業員がいる。こういう企業はどうなのか。精神的な意味合いは違えど結果労働法は無視しているし残業代も出していない、長時間労働もさせている。さてブラック企業に該当するかどうか。

私が働いた会社は全部ブラック企業

そして今のブラック企業の定義だと私が働いてきた会社は全てブラック企業に該当する。だがそういう定義も当時はなかったので特別悪いイメージも持っていなかったが残業代どころか福利厚生すら無かったし額面25万で残業代なし、ボーナス無し、一日の平均労働時間が15時間を超えた状態だった。それでも20代前半の頃は、自分の為、社会人としての勉強だと思い、とにかく与えられた環境に感謝してそれこそガムシャラに働いた。それが特に偉いとも思わなかったし正しいとは今でも思わない。

今思えば精神的マゾだったのかも知れないとすら思っている。お金を稼ごうと思えばもっと効率的に早く賢く稼ぐ方法もあるだろうし、自分一人生きて行こうと思えば時給850円のアルバイトでも良い訳だ。それだけ頑張った理由は単純に自己の成長意欲を満足させるためであった。が、結果私はあれだけ働いて勉強して精神的にも経験的にもおおいに武装し、自信満々で起業したにも関わらず一つ会社を潰している。だから努力が必ず報われるとは本当に思ってもいないし、ブラック企業での修行が正しかったとさえ微塵も思ってはいない。ただただ実感したのは諸行無常という言葉が身にしみたのと、自分という個の人間の小ささをものすごく体感した。

そんな経験をしてさえなおだ。創業5年から10年の会社はよほどの金銭的な余裕が無ければほぼブラック化せざるを得ないのが現実だと思っている。現状の仕組みだけではどうにもならず、要するにキャッシュが無ければほぼ不可能なのだ。ごく一部の本当のブラック企業と煽り立てるマスコミ、一部の自称識者のせいでそういう小さな会社の負担を大きくしてしまっているのが問題なのだが、「そういう状態なら人を雇うな!」とか「経営向いてない」とか「そもそも起業するなよ」とか言う人もいるかも知れないが、福利厚生を充実させることが出来る程の売り上げを、創業者だけで作れるようになってから人を雇えばいいだろうと言うのか?という話になってしまう。本当はそれが正しいのかも知れない。しかし、ひとつ会社を自分で経営してみると分かることだがそんなに簡単な話でもない。会社を成長させることが出来るタイミングがあり、波があり、流れがある。その良い波を逃すと次いつ良い波に乗れるか分からないのだ。その乗りたいタイミングで人的資源を投入し、会社を成長させるフェーズに移行させたい場合、コストが非常に大きく掛かる。

コストが掛かると言っても違法だからそういう会社作っちゃダメっしょ、そういう会社はブラックだから気をつけようね!という風潮が大きくなれば日本で起業するための障壁は更に更に高くなるし、起業したい若者などはこれからも増えることは絶対ないし、国が戦略として掲げている次世代のイノベーションは日本から!という理想と遥かに離れてしまっているし矛盾している。

こんながんじがらめの状態ではイノベーションなどは絶対に生まれない。

従業員ひとり雇用するのに掛かるコストが膨大過ぎて辛い

もちろんご存知かと思うが現状従業員を正社員でひとり雇用すると給与の約2倍近くのコストがかかる。例えば極端な例を上げると月額25万円の給与を支払する場合には倍の約40万〜50万円が会社のコストになる。さらに雇用前にも求人サイトに数十万の募集広告(うちが出したことがあるのは80万くらいだった)を出したり、採用後に教育する為のコストである研修費や新人教育担当者の人的コスト(教育担当者の給与は35万)、さらに細かく言うと従業員の為のデスクスペース分の分割家賃や水道光熱費など上げたらきりがない程コストが掛かっている。(1デスク5万程度)だからその従業員が自分に掛かっているコスト以上の売り上げを作ってくれないと単純に考えて経営者的には辛いんです。

さらにせっかく雇った社員もどれだけ厚遇してもずっと会社にいてくれる訳ではない。採用して2年や3年で辞めてしまう社員だっている。そうなると残された社員ひとり頭に掛かるコストはさらに大きくなってきてしまう。

だからと言ってブラックで良い訳ではないが一緒に働いてくれる従業員がそのことを知っているか知っていないかで大きく違う。

ブラック社員もたくさんいる

どんな社員か心当たりがある人もいるだろうが、

  • 3時間で終わる仕事を丸一日かけて残業代をかせぐ。
  • 営業へ行くと言ってファミレスや喫茶店や漫画喫茶でさぼる。
  • 個人的な飲食を経費にする。
  • 他の社員への嫌がらせ行為やパワハラセクハラ行為をする。
  • やたらと休む。
  • やたらと遅刻する。
  • その他、諸々有りすぎてこわい

ブラック社員は本当に利己的である。彼らのブラックとは言い切れない解雇することも出来ないようなギリギリのグレーな行為に悩まれている経営者の方も多いのではないだろうか。だからそういうブラック社員を解雇できるよう法改正も必要である。企業に損害を与えてるどころか、ブラック社員がいるせいでブラック企業認定されることすらあるのだ。彼らの多くは自分の現状の生活さえ維持できればそれで良いと考えており、会社に迷惑がかかろうが、他の従業員に迷惑がかかろうが毎月給与がもらえればあとは楽に適当に過ごそうと考えている。

ブラック企業 = 企業が悪いというイメージ

確かに中には悪意のある雇用主もいる。イメージ的にはこうだろう。

  1. 悪意のある雇用主
  2. 悪意こそ無いが利益のためにごまかす雇用主
  3. 無知故にやらない雇用主
  4. いずれきちんとしようと思っているがまだできない雇用主
  5. きちんとしたいが現状できない雇用主

一番多いのはどれだろうか。統計を取っている訳ではないので(だれか取って)、どの層があついのかは不明だが割と4、5が多いのかなと感じている。次に2で3、1と続くのかなと。法の元では悪意があろうと無かろうと違法は違法なのだがそこに無理が生じているのは明らかで、その辺をしっかりと分けないといけないと思っている。上に上げた5つは売り上げにしても利益にしても企業によって差が有るであろうし、それをしっかりと見極めた上で法の形を整えてあげるだけで以外とうまくいくんじゃないのかなと思う。そうすればブラック企業のレッテルは本当のブラック企業にしか張られないし、全部が全部悪意を持ってブラックな環境になってしまっているわけではないと世間様も理解してくれるのではないかと思う。働いてくれる従業員に納得してもらえるかどうかは別だが、納得できなければより環境のよい企業を探す為に渡り歩くことになるのだが、結局会社というのは働いてみないと職場環境はわからない。だからみんな職探しに本当に困っているし、望む望まないに関わらずブラック化した環境で働かざるを得なくなってしまっている。

そういうことも踏まえて次のようにしてみたらどうだろうか?

会社の成長とともに適用される法も変えるという仕組みはどうだろう

「法人税を下げる」なんて話もでてはいるし、それはそれで大変有難いのだが、そこじゃないんだよな・・・と正直思う。先ほど上げたようにとにかく人を雇うのにコストが掛かりすぎる。中小企業はもちろんだが創業したての会社なんかはほんとにきついと思う。ならば例えば労働法に関してもその会社の規模で軽減するとか特例措置をとったり、現代の一般的な雇用関係である社員、契約社員、アルバイトなどという定義から離れ、新たな雇用形態を中小企業には適用するとか、そこから構造改革をしてみてはどうだろうか。

会社の成長とともに雇用関係も変わるという仕組みだ。年商いくら未満の会社だから労働者との雇用関係はこの法律が適用されます。みたいな。もっと本音を言うならば創業5年以内の会社に関しては労働法も税金も保険も全部目をつむって欲しい。その会社で働く人は不幸だ!と思われるかも知れないが、そういう雇用形態が適用されている会社ですよ、と雇用関係を結ぶ前、求人を募集している段階で分かれば問題がないのではないか。

そういう成長企業で働きたい人もそれなりにいる。自分の力で会社を成長させることが出来るのを実感するのは本当に面白いし、そういうのが好きな人はたくさんいる。
成長過程にある企業からしても、そういう意欲のある人、労働条件よりも仕事のやりがいや内容で仕事を探している人が欲しいなずなので、先ほどいった企業規模で分けられた雇用法がばっちり当てはまるのではないかと思う。

そして求人サイトや求人広告でもそのクラスの求人は別枠の扱いとして募集をする。そうなれば採用側も労働者側もお互いに相互納得した上でマッチングが計れ、不幸な人が少ない雇用関係を結ぶことができるようになるはずだ。

欲をいうなら国がその辺の負担をしてくれて、成長過程にある企業でも安心して従業員を雇用することができ、働くことができるようになるのが理想である。財源は公務員給与を会社員の平均年収連動性にして引き下げたら出来る差額分と、国会議員定数削減、公務員宿舎、議員宿舎の家賃の相場額の徴収をして確保。うまく行けば日本国内から急成長ベンチャーが大量に生まれることでしょう。そしてGDPが大幅に上昇し、企業も一般国民も潤うことになれば平均年収が上昇するので公務員給与も上昇することになる。そうなれば公務員の皆さんも自分の給与も上がることになるんだから国民所得を上昇させる為の知恵を吐き出すようになるのではと思いますが如何でしょう。

話しがそれてしまったがブラック企業の批判するだけでは何も解決することが出来ないと言うこと。法整備をし、これこそまさに構造を変革させ現代にあった企業がどんどん生まれてくるような、働く人間も雇用する人間もどちらも安心して企業活動が出来るような環境を構築することが必要であると思う。

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